忍者ブログ
少し、意味がちがうんだ。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

小ネタ

確か、ずいぶん前に芯さんのお宅で見かけたバトンで、指定されたお題で小話を書くというのがありました。それをやらせてもらおうと思って、結局お題3つが全部書けずに放置していたものを発見(笑)
3つのお題のうちの2個、載せてみますので良かったら暇つぶしにでもどうぞ。続きからです。
芯さん、フリーバトンを中途半端に受け取りました(笑)すみません~。

どっちも激短です。
・手
 
離せなくなりそうで、躊躇った。
だけど、最後に…触れておきたかった。
寝顔の横に投げ出された、ほっそりとした白い手。
ゆるく握られた小さな拳を両手でそっと覆えば
そこから伝わる体温が、俺の決心を鈍らせる。
ごめん。でも俺、行くよ。
もう傍にいられないんだ。
俺の手はもう君を守れないから。
 
俺が死んでも泣かないで。
俺を想って、泣いて。
俺を、恨んで。
ずっと、好きでいて。

「……っ」
 
さあ早く、と急き立てるように左腕が疼いた。
細い指に軽く当てた唇から漏れる苦痛の呻きが、彼女の眠りを覚まさないうちに。
そっと、彼女の手を解放して。
静かに、立ち上がって。
背を向けて。
 
さよなら、ティファ。
 
せめて、その手のぬくもりに包まれながら死にたい、と
この期に及んで願ってしまう愚かな俺を、どうか
 
忘れないで。



・身長差
 
もう少し高かったらなってあなたが思ってるの、知ってる。
でも、私にはちょうど良いの。
ちょっとだけ顎を上げれば、あなたの唇に触れられる。
抱きしめられたら、重なる頬。耳をくすぐる溜め息。
 
 好き
 俺も、好きだよ
 
耳元で甘く囁き合えば、幸せで思考が麻痺しそう。
 
身長差、5センチ。
ねえ、理想的だと思わない?
PR